「在日バイタルチェック」福岡公演の呼びかけ人のお一人である、木村公一さん(日韓反核平和連帯代表、牧師)からメッセージが届きました。
私たちの国、近代日本の歩みは、当初から大きな過ちを抱えていました。その過ちとは、明治元年(1868年)に、征韓論(朝鮮を武力併合して日本の領土とする)がすでに明治政府によって議論され、8年後の1876年(明治9年)に本格的な武力行使によって引き起こされた江華島占領(Ganghwa Island Incident) と、それに続く日朝間の「不平等条約」です。
この事件は、日清戦争と日露戦争の前哨戦でもありました。この歴史認識を土台にしないかぎり、1931年から45年にかけてアジア・太平洋戦争地域を戦場として戦われた日本帝国の「15年戦争」の侵略と破壊、およびその敗戦の真の意味を理解することはできません。 アジアの人々から「日本はアジアの孤児」と言われる原因は、日本人のこの無理解にあるのです。 要するに、日帝時代の植民地主義の清算とアジア蔑視の世界観の克服が、未だ行なわれていないことに、アジアにおける現代日本(人)の最大の課題があると言えるでしょう。
来年3月1日にソウルで「3・1運動100周年記念大会」(朝鮮独立万歳運動1919年)を実行するため、韓国では「100周年記念大会・国民会議」が結成され、すべてのキリスト教各派と天道教や仏教をはじめとした宗教団体が参加しています。昨年の「ローソク革命」に参加した市民団体、労組も一緒で、募金も順調のようです。文在寅大統領も出席の予定だそうです。
わたしが関係する韓日反核平和連帯の韓国側の人物である金容福(Kim, Yong Bock) 氏は、「国民会議」の運動が韓国内で完結しないで、日本や朝鮮やアメリカを含めた全世界的な平和を求める運動として展開するために「国際委員会」の設置を要請し、全世界から(特に日本から)1,000名の若者たちを招待する計画を進めています。交通費は各自負担ですが、ホームステイが無償で提供されるような計画です。
キム・キガンさんの「在日バイタルチェック」福岡公演とは直接的なつながりのないことを書いてしまいましたが、間接的には大いに関係をもっています。既述の事柄に関心を深めることで、福岡公演はさらなる深みのある出来事になるからです。