どうして朝鮮学校に関わるようになったのですかとの質問を受け、考えました。
最初は2002年頃、朝鮮学校の女子児童の制服が切られるという事件が多発したことから、同期の弁護士で「在日コリアンの子ども達に対する嫌がらせを許さない若手弁護士の会・福岡」を結成し、県内の朝鮮学校に被害の聞き取り調査に行ったのがきっかけでした。
困っている子ども達を助けなきゃという気持ちで朝鮮学校に行ってみると、差別には負けない明るくて元気いっぱいな子ども達がいて、逆に僕らの方が癒されました。僕は覚えてなかったのですが、昨夜、一緒に飲んでいた朝鮮学校の先生が、当時僕が「この学校には愛がある」と言ったのが印象的だったそうです。
そこから朝鮮学校の子ども達の社会科見学で裁判所を案内したり、納涼祭や学芸会などに参加する中で繋がりが深まりました。
5年前、小学校PTAの研修委員長をしていた時に、PTAで朝鮮学校の授業参観に行きました。参加した日本の学校の保護者達はみんな目からウロコといった感じで良い意味で驚いていました。みんな、戦前の日本のような軍隊式の教育がされていると思っていたら、実際は日本の公立学校よりもずっと自由でのびのびとした子ども達の姿に驚いていました。
その後、高校無償化の流れの中で朝鮮学校だけが除外されるという日本政府による差別が起こり、弁護団を組んで訴訟を提起。
それを市民として支える福岡地区朝鮮学校を支える会の共同代表となりました。
朝鮮学校には愛があります。
10月6日(土)、和白の福岡朝鮮初級学校で劇団石ひとり芝居「在日バイタルチェック〜 私達の心の中には、あの強烈なハルモニの姿が永遠に生きている 〜」福岡公演を開催します。ぜひ来てください。
後藤富和(弁護士)